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3.11 その時まるやは


3月11日、地震発生後のまるやの状況をお話します。

地震が発生したとき、まる店は店舗内で常連のお客様とお話していました。

揺れ始めは、たいした揺れではないなという印象だったので、
すぐに収まるだろうと思っていました。しかし、なかなか揺れが収まらない。
それどころか、揺れはどんどん大きくなっていきました。

骨董の焼き物、花瓶、丸鏡、ワインボトルが次々と割れてしまいました。
しかし、幸いにもまるや’s作家さんの作品にはほとんど被害はありませんでした。

常時、概ね棚には「つっぱり棒」をあてていたので、
棚が倒れるということはありませんでしたが、ショーケースの上に置いてあった
ランプなどを必死で押さえつけるので精一杯でした。
天井につるしてある重い大理石のシャンデリアが
見たことがないほど左右に揺れていました。

いったんおさまって外に出てみると、人はまばらでしたが、
あわてて建物の外に出てきた人がいたり、こわいこわいといって
うずくまっている親子連れなどが見受けられました。
しばらくしてからもう一度強い揺れがきて、電柱が大きく揺れるのが
はっきりと見えました。

まるやではほとんどラジオをかけているので、
地震速報を聞くと、東北で震度7、大津波警報が出ているということを知りました。

その後、散乱してしまった店内をひととおり片付けた後、
店はマスターに任せて、まず消防団の詰所に向かいました。
行ってみるとすでに2名の先輩が待機していました。
そこで初めて、TVで被災地の状況を目の当たりにしました。
今までに見たことのない、信じられない光景が次々と映し出されていました。

携帯電話の通話・メールは全く機能しなかったため、
詰所からさらに自宅まで嫁さんの安否を確認しに行きました。
幸い、自宅アパートはほとんど被害はありませんでした。
無事を確認して、また詰所に戻るとなにやら慌しい雰囲気になっていました。
「三鷹で火事だ」ということで、防火服とヘルメットを身にまとい
緊急車両のポンプ車に乗って現場に向かいました。

幸い、わたしたちが消火活動にあたることはなく鎮火しましたが、
その後もほぼずっと詰所に待機あるいは、地域巡回をしました。
夜になると、線路沿いを歩く人が目立ち、駅前ではバス停にすごい行列ができていました。
母親から聞いた話だと、ここから八王子まで歩いて帰るという若者が甲州街道に出るには
どうやっていけばよいかと道を訪ねてきたそうです。
一旦自宅に戻ったりもしましたが、結局夜の十時過ぎまで詰所にいました。
その間、何度も余震がありました。
東北はもちろん全国の被害状況の全容がつかめない状態が続いていました。。



まるやは地震発生から数時間後にはクローズさせていただきました。
まるやのお向かいのお宅、横のお宅の屋根瓦が崩れる被害がありました。

まるやの水出し珈琲に欠かせないガラスの筒が地震で割れてしまいました。
もう同じものは生産されていないそうですが、
幸い予備が1つだけあるので今はそれを使用しています。

3.11はそんな状況でした。





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by makotonominori24 | 2011-03-24 12:34 | 店長の思うこと